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荒木 勝のアリストテレス『霊魂論』講義 3-1
ファンタスマ、あるいはファンタシアをどう訳すか。それをこの2年間決着もつけられずにずっとやってきたのですが、つい最近「こうじゃないか」と思いつくことがあって、そのためにもういっぺんファンタシアやそれに当たるような言葉の […]
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荒木 勝のアリストテレス『霊魂論』講義 2-3
<2-2 からの続き> [ Ng ] 形象というと、なんだかフォアシテルング(Vorstellung)に近い? そうですね。フォアシテルングに近いね、例えるわけだから。ドイツ語でVorstellungという訳もありうる […]
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荒木勝のアリストテレス『霊魂論』講義 2-2
では、はじめての受講者もいるので、確認の意味でもう一度、第1巻の冒頭からテクストを読んでみましょう。 われわれは、知ること(エイデーシス)を、美しいもの、尊崇に値するものと考えているが、その厳密さという点からも、 […]
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荒木勝のアリストテレス『霊魂論』講義 2-1
前回は皆さんの関心ある論点を含めて話をしたつもりですが、にもかかわらず『霊魂論』冒頭はなかなかに難解な文章なので、相当辟易したところもあったのではないでしょうか。「なんで、こんなまだるっこしくて複雑怪奇な文章に付き […]
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荒木勝のアリストテレス『霊魂論』講義 1-3
では、次を読んでみましょう。 おそらく第一には、霊魂は、諸々の類い<ゲノス>のもののなかで何の類いに属するのか。ここで私が言おうとしているのは、これという何か、すなわち実有<ウーシアー>であるのか、それとも質(ど […]
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荒木勝のアリストテレス『霊魂論』講義 1-2
第1巻第1章(つづき) ここまで、あまりにも哲学っぽい抽象用語が連続したので、「ここはいったい何を言っているのか」とか、なんでもいいので質問があれば。 [ Sb ] あとで出てくると思うのですが、先ほどウ […]
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荒木勝のアリストテレス『霊魂論』講義 1-1
本稿は『霊魂論』連続講義第1回目の記録です。 1年と数か月前に、コロナ禍のさなかにはじまった荒木勝先生による「アリストテレスと現代研究会」のオンライン講義を、会員の一人秋山和平が文字に起こし、わたし(石井泉)が原稿整 […]
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ニコマコス倫理学 第1巻第13章 <現代語意訳 荒木 勝 + 石井 泉>
1-13 【政治を志す人は霊魂(たましい)について一定の見識を持つべきである。霊魂には知性的部分と欲求的部分がある。夢もまた霊魂の一種の活動である】 幸福とはアレテー(徳、卓越的力量)に即した霊魂(たましい)のある種の […]
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ニコマコス倫理学 第1巻第12章 <現代語意訳 荒木 勝 + 石井 泉>
1-12 【真の幸福は、称賛されるべきものというより、尊崇され、また祝福されるべきものである】 幸福についてさらに考察を加えていきたいと思いますが、では、これまで説明してきた幸福は、称賛されるべきものに属 […]
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ニコマコス倫理学 第1巻第11章 <現代語意訳 荒木 勝 + 石井 泉>
1-11 【子孫の運命と死者たちの幸福】 だれであれ、自分の幸福にとって子孫やその他の親しい人々の運命なんか関係ないというのはあまりに冷淡な態度であって、人々の一般的な考え方にも反するように思われます。しかし、起こりう […]