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サムライノフエイチインチ 蓜島庸二
韓国伝統刺繍作家の横井和子さんの寿字の刺繍文字 ─ サムライノフエイチインチの呪文 ─ この言葉、実は私の幼時、毎年元旦のお膳に向かっていざ箸を摂ろうというときに、私の発する呪文なのです。大人達はおめでとう!を言い会う […]
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ニコマコス倫理学 第1巻第10章 <現代意訳・注=荒木 勝 + 石井 泉>
第1巻10章 【幸福とは持続的なものであり、アレテー(徳、卓越的力量)も同様である。したがって、幸福な人とは、生涯にわたってアレテーに寄り添い、付き従いながら持続的に観想し実践する人のことである】 それで […]
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ニコマコス倫理学 1- 9 <現代意訳・注=荒木 勝 + 石井 泉>
9章 【幸福は神から与えられた人間の霊魂(たましい)の活動であり、政治の目的は市民たちがこのすぐれた徳(アレテー)を十全に発揮できるよう導くことである】 このことから、幸福は、学習によってか、あるいは習慣か、それともそ […]
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ニコマコス倫理学 1-8 <訳・注 = 荒木 勝 + 石井 泉>
第1巻8章 【幸福はアレテーの活動による霊魂(たましい)の悦びである】 私たちは前章のような議論の結論や前提からだけでなく、善について一般の人々が語っている事柄からも考察すべきであろう。というのも、真実は事実に共鳴す […]
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ニコマコス倫理学 1-7 <訳・注 = 荒木 勝+石井 泉>
◎第1巻 7章 【最高の善は幸福であり、独立自存の生である】 ここで再び、追い求めてきた善に立ち返り、いったいそれが何であるかを問うこととしよう。実際のところ、確かに実践の対象や技芸の種類が異なれば、善もまた異なるも […]
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ニコマコス倫理学 6 <訳・注> 荒木 勝 + 石井 泉
6 【普遍的な善のイデアについて】 おそらくここで「普遍的な善」について考察し、それがどのような意味で語られるのかという問題を提起しておくのがよいだろう。もっとも、この問題はイデアというものを導入したの […]
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ニコマコス倫理学 5 <現代口語訳・注> 荒木 勝 + 石井 泉
5 【3つの生き方とアレテーの関係】 さて、話が脇道にそれたが、もとに戻そう。 たしかに大衆である一般的な人々が善や幸福とは快楽のことだと考えたとしても、彼らの生活からして無理からぬところだろう。彼らは享楽的に生き […]
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ニコマコス倫理学 4 <現代口語訳・注> 荒木 勝 + 石井 泉
4 【幸福について語る方法】 さて、元の議論に立ち返って、すべての知識や選択行為がなんらかの善を追い求めるものであるならば、政治学がめざすと私たちが言っているところのものはいったい何だろう。また、すべての善のうちで最 […]
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ニコマコス倫理学 3 <現代口語訳・注> 荒木 勝+石井 泉
3 【政治学(本倫理学)はいわゆる「精密科学」ではなく、また、この講義は若年者には向いていない】 しかし、この「学」に関する論述はそのそれぞれの題材となるものに応じて明確にしていくことで十分だろう。というのも、専門的 […]
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ニコマコス倫理学 2 <現代口語訳・注 >荒木 勝+石井 泉
2 【最終目的は「最高善」であり、その実現を志すことが政治(学)の目的である】 さて、いま種々の実践的事柄のなかで、その目的の遂行自体を願望するある種の目的があり、しかも私たちが他の諸々の実践もこの目的にかなうこと […]