きのう(11日)、横谷宣写真展『森話』を見てきました。
すばらしいの一言! 予感どおり、私好みの写真でもあり、すぐさまその世界に引っ張り込まれて、いつまでもそこに身をおいていたいようなメルヴェイユな磁力をもつ作品群でありました。
FB上で再会した「古い友人」田中真知さんの本(『孤独な鳥はやさしくうたう』)で横谷さんの写真のことを知ったとき、いつかきっと見ることになるだろうとは思いましたが、こんなに早くその幸運(チャンス)がまわってくるとは!
一期一会であると同時に永遠回帰であるような、、、なかなか、その世界から立ち去りがたく、離れがたく、、、うまくフツーの言葉で言えないので、以下、短いオードのような文をこの作品世界に捧げたいと思います。
(上の写真は本展のDMを複写したもの。横谷さんの「手作り」写真は究極のアナログ作品といってもよく、複製(印刷)やPCのモニター上ではその画質やテクスチュアの大部分が再現できません。興味のあるかたは、ぜひ「実物」をご覧ください)
これはまぎれもなくある森のお話である
むかしむかし、それがどこか知っていたはずの、
東南アジアらしきある場所の、
ある遺跡のなつかしい記憶をまさぐるような、
めくるめくデジャ・ヴュの洪水!
しかし、いうまでもなくここはあそことはちがう
あそこであってあそこでない、どこか
記憶の湖面に映る失われた始原の森、
その森のどこか秘められた場所から聴こえてくる精霊たちのさざめく声
ここにしかないあそこの記録(レコード)
ここにしかない石と木と風と、
光と影、の遺跡
紙に「焼かれた」時間の焦げ跡、気配のレイヨグラフ
印画紙のうえの自然現象——
写真の森のお伽話を聴きなされ
http://www.gallery-bauhaus.com/130605_yokotani.html
横谷 宣 写真展『森話』のために
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