「アール・ブリュット/交差する魂」展

080711.jpg 先日、「アール・ブリュット/交差する魂」展を見てきました。
 いま、この展覧会および個々の”作品”について論じる時間も力も私にはありません。しかし、「見た」ということだけはだれかにいっておきたい。うまくいえませんが、そんな気持ちにさせるなにかが、「アール・ブリュット」にはある気がします。芸術とは、そして表現とはなにか、また、それを展示し、私たちが見る、関係するとはどういうことか、多様でありながら根源的な問い/応えをひとつの物証としてつきつけられた展覧会だった、とのみ”とりあえず”記しておきます。
 仏語のアール・ブリュットとは「生(き)の芸術」とも訳され、英語ではアウトサイダー・アートと呼ばれますが、かといって私たちは簡単にアウトサイドに出ることなどできはしない。アウトサイドとインサイドがつながった、広大であいまいな境界線上に裸(生)で宙づりにされたまま、ある種の「震え」に身をゆだねつづけていくしかありません。(汐留ミュージアムで、7月20日まで)


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ: